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柔らかい傷  4

柔らかい傷 続きです。 甘さ全くなし。 おまけに夕鈴痛いです。
自分でもどう転ぶか全く解かっていません。どーん!!(爆)
賛否両論のコメント多数! 有難う御座いますとしか言えません(泣)
それでも良いわよという方のみお進み下さいませ!





では、どうぞ











夕鈴は浩大に悪いことをしたと反省をしながら歩いていた。 陛下の役に立ちたくて護身術指南を願ったのに、上手く身体が動かせない自分。 忙しい浩大の貴重な時間を使って教えを請うていたのに、今日は全く集中出来なかった。 おまけに四阿で毎回一人 星が出るまで溜息を吐いていたことを知られていたなんて。 見られていた、聞かれていたと知り、身悶えするほど恥ずかしくなった。

そして、思い出す陛下の言葉。

判っていたことが現実になる、それがこんなに恐いなんて・・・・。 
涙が零れそうで顔を上げ、赤紫に染まり出した空を見上げて思い切り鼻を啜った。







足元に風が巻き起こった。
そう思った夕鈴は、あっという間に地面に倒されている自分に気付く。

「・・・っ痛い! 何?」

気を抜いていた為、思い切り身体を打ち付けたが、頭を地面に打ち付けなかったのが幸いだった。 突然のことに身体が対応出来たのも、浩大からの護身術のお陰だろう。
夕鈴が急ぎ起き上がろうと足元を見ると、浩大がよく使っている鞭のようなモノが巻き付いている。 直ぐに手を差し出して解こうとすると、勢いよく足を引き摺られた。 慌てて周囲に手を伸ばすが、掴める物は何も見当たらない。

刺客・・・・なの?

唾を飲み込み現状を把握しようとひとつ大きな深呼吸をする。 引き摺られながら夕鈴は手を握った。 近くの茂みから伸びた鞭は夕鈴の片足を掴み、その茂みへと引き寄せ続ける。 
茂みへと近付いた夕鈴の前に姿を現せた刺客はゆらりと立ち上がり、黒衣の姿を見せた。 
夕鈴は裾を押さえ土を払い、落ち着いた呼吸を意識して静かに繰り返す。

「・・・・流石、狼陛下の妃だ。 このような状況でも落ち着いている」
「ええ、よく貴方の様な方がいらっしゃる御陰で、多少は慣れていますわ」


刺客を睨み付けながら足首に手を伸ばす。 まずは自分の逃げ場を確保しなければ、このままでは逃げることも叶わない。 鞭で距離がある分、急に刺される懸念は少ないが飛び道具が出てきたら困る。 しかし鞭に手を伸ばしても刺客は動じる気配を見せなかった。
鞭を足首から外すが、何時の間にか沓が脱げており足首から脹脛に擦り傷が生じている。
足首から血が滲み、ズキンズキンッと波のように痛みが襲ってきた。 同じように心臓も波打っている。 それでも、いつでも立てるように心の準備をしながら、夕鈴は刺客へ睨み付けながら尋ねてみた。

「貴方、妃殺害でいらしたのかしら? それとも陛下に御用かしら?」
「・・・・前者だよ。 雇い主があんたの存在が邪魔だと言うんでね。 なにやら陛下が新しい妃を娶ると噂が流れているそうじゃないか。 雇い主が勧めたい妃以外が後宮に入られては困るそうで、あんたが死ねば血で穢れた後宮に直ぐ妃を娶ろうとはしないだろうとお考えだ。 穢れが払拭される間、ゆっくりと陛下に次の妃を進めることが出来るという腹積もりだろう」

そうよね、陛下唯一の妃に旨みが無い上、次の妃は他国からの大きな後ろ盾を持つ人物では焦ることだろう。 後宮を血で穢し、不吉だ危険だと思えばしばらくの間は時間が稼げるということか。 だけど私だって黙って殺される訳にはいかない。 大体、人を殺してまで自己の利益のために妃を勧めたいって、頭の螺子ぶっ飛んでじゃないのっ!!

「申し訳ありませんが、私を殺しても陛下の御気持ちは変わりないと思います。 直ぐに裏を取り、掴まってしまいますわよ。 狼陛下は冷酷非情な御方ですから」
「ま、そうだな。 じゃあ早く仕事を終わらせるとしますか。 会ったばかりだが、お別れだ。 さようなら、お妃様」

座り込んだ妃に近付く刺客の手には薄闇の中でもわかる刀の切っ先。 袖を口元に寄せ怯え震える妃にゆっくりと足を進め、夕鈴の髪に手を伸ばす。 髪を掴まえる寸前、妃が身体を沈ませ、低い体勢から刺客の足に思い切り足払いを仕掛けた。 
「なっ!?」 
突然の妃からの逆襲にバランスを崩したところに顔面に土が掛けられる。 

その隙に勢いよく立ち上がった夕鈴は刺客の横をすり抜けて全力で駆け出した。
必死に走りながら 「浩大~~っ!」 と叫ぶ。 足の痛みを堪えて必死に走り、後宮の建物が見えたと安心した瞬間、足に鋭い痛みが走り同時に前のめりに強く倒れ込んだ。

「あぐぅっ・・・!!」
「・・・全く、何だこの妃はっ! 面白れぇな~。 ちょっと楽しませて貰ったよ。 どうせなら、もう少しだけ楽しませて貰うとするか」

追い着いた刺客が夕鈴の足に巻きつけた鞭を持ち上げ、その足を広げる。
思い切り前のめりに倒れたが咄嗟に腕で顔と頭を庇ったため、軽く意識が飛んだだけで済んだが、その短時間に刺客はあっさりと夕鈴に追い着いてしまった。 広げた脚の間に片膝を置き、手を脹脛に当てると裾から奥へと滑らせていった。 夕鈴が 「やめっ・・・!」 と急ぎ身体を反転させようとした時、背に強く刺客の手が押し当てられ夕鈴の頬が地面に叩き付けられる。

「おい、お前も楽しませてやるから静かにしろよ」
「何よっ! やっ・・・!!」

叫ぼうとした夕鈴の目の前に刀が勢いよく地面へと突き刺さり、その眼前で昏く輝く刀身に声が出なくなる。

「そうそう・・・。 大人しくしてなよ。」
「・・・・っ」

肌に触れるおぞましい感触に汗が噴き出し嫌悪に嫌だと言いたいが、目の前の刀身に身体が固まってしまう。 自分が今まで浩大に習ってきたことは一体何だったのかと自分自身に強く言い聞かせるが、目の前の昏い輝きに身体が動かない。
刀に慣れようにと頑張っていたはずなのに・・・・。
足の間に刺客の身体が入り込み、足を動かすことも出来ない。
裾が大きく捲れ上がり肌が露出していく。 その肌に夕鈴の断りもなく這い回る手のひら。

「・・・やめっ!」

それでも抗おうと出した声は自分でも驚くほど小さく、背を押されているため身動きも侭ならない。 刺客の手が太腿を這い下着に届いた時、これ以上は我慢が出来ないと必死に考え出した。 
震えながらも夕鈴は落ち着いて息を吐き、静かに身体から抜く。 このまま好きにされるのは嫌だけど、力で押さえ込まれた今、他に方法を考えなきゃ駄目だ。 

その動きに、余りの恐怖に気でも失ったかと刺客が妃の顔を覗き込む。 目を閉じ脱力した妃は抗いもせず、諦めたかに見えた。 刺客は抵抗がなくなったのならと、妃を仰向けに返して襟を大きく広げる。 
その刺客の手に妃の手が重なり、驚いた刺客が直ぐに手を引くが、横たわったまま抵抗が無いことを知り、くぐもった哂いを零した。 抵抗なく楽しめるなら、その方が楽だと。 狼陛下と揶揄される人物が唯一と寵愛している妃だ。 堪能出来るなら他での自慢にもなる。 
刺客は目を細めながら腰紐に手を伸ばした。

足の間に刺客が居座り、立って走ることは叶わない。 頭突きをしても直ぐに逃げることが出来ないならば、時間を稼ぐしかない・・・。 抵抗せずに浩大に言われた通りに、如何すれば 『身を守る』 ことが出来るのかを考える。
・・・・・でも今の状況では命も身体も護れる自信がない。 
言われた呼吸法でパニックには為らないで済んでいるが、此の先は如何したらいいのか全く光が見えてこない。

・・・いっその事気を失えたら、痛い思いも辱めも判らない内に死ねるのかも。

一瞬そんな考えが走った時、潜り込んだ手により下着が下げられ足が掬われた。 その動きに夕鈴は思わず叫んでしまう。 落ち着くことなんか出来なかった。 本能で 『嫌だ』 と身体が動いていた。

「や・・・だっ! いやだぁっ!! 止めてぇ!!!」
「あ、ばれる、なっ!!」

急に手足をバタつかせ必死に抵抗を始めた夕鈴に驚き、刺客は突き刺した刀に手を伸ばす。

・・・・・ヒュッン!


空気が鳴ったと思った・・・と同時に近くの地面が揺れる程の振動と音がした。

 
ドッシュッ!!



大きく揺れる柄が見て取れ、其れが槍だと判る。
その槍に刺客の手が伸びると鞭が飛んで来て刺客の手を払い除けた。 周囲を見回して逃走する刺客に思わず夕鈴が近くの石に手を伸ばして投げつけた。 当たるとは思っていなかった。
無我夢中で思わず投げつけた石。
その石は刺客にあたる事はなかったが、その足元へ転がり転倒させる事が出来た。

「っと! ちくしょっ!」

転がる刺客は直ぐに立ち上がった。 そこに一陣の風と共に振り下ろされる刃。

「っが!!」
「逃げることはないだろう。 我が妃だけではなく私とも語ろうではないか」


冷たく、そして低く響く声は狼陛下、その人だった。










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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

長編 | 18:01:01 | トラックバック(1) | コメント(0)
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まとめtyaiました【柔らかい傷  4】
柔らかい傷 続きです。甘さ全くなし。おまけに夕鈴痛いです。自分でもどう転ぶか全く解かっていません。どーん!!(爆)賛否両論のコメント多数!有難う御座いますとしか言えませ...
2012-05-15 Tue 04:34:26 | まとめwoネタ速neo

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