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血湧き肉踊る  6
戦いのシーンって上手く書けないですね。 
自分の頭の中の戦闘シーンが上手く表現出来ないジレンマに襲われます。
どうにか戦っているところを想像して下さい。


では、どうぞ。















黒衣の人物が視線を外した瞬間、孔双と名を叫ばれた武官が気合と共に昆を突き出し攻撃を開始した。 昆が絡み鋭い音を立て、黒衣の人物の片手が昆から飛ばされた。
短い悲鳴が会場を奔った。
孔双がその隙を突き、突き出した昆を振り回し黒衣の人物へと当てに入る。 

体勢が整わない黒衣の人物の脇腹に昆が当たり決着が・・・・・!!  

皆がそう思ったであろう瞬間、黒衣の人物はその場に低くしゃがみ込み、右足を軸に左足を振り回し孔双の足を払った。 昆を強く振り回す為に強く踏ん張っていた足を払われ、孔双がバランスを崩す。
更に黒衣の人物が片手で持っていた昆をそのまま片手で回し、地面に倒れ込んだ孔双に向けて地響きを立てるほど勢いよく振り下ろした。


土煙が落ち着くと、倒れた孔双の身体の上に馬乗りになった黒衣の人物が片手で昆を地面に突き刺す様が見えた。 孔双の昆は彼の手から離れており、静かに諸手を上げた彼は唖然とした声で呟いた。

「・・・・参った・・・・」


瞬間、会場は今迄になく空気が震えるほどに歓声に沸いた。

黒衣の人物が倒れた孔双に手を差し出し立ち上がらせる。 菰将軍が近寄り、黒衣の人物の片手を持ち上げ大声で叫ぶ。

「勝者・・・っ!!」

更にどよめきのような歓声が上がり、会場は歓声の坩堝と化した。
三人が一旦試合会場から姿を消すも歓声は響き渡り、収まる事はなかった。 


試合に参加した武官らを会場に整列するように告げ、菰将軍は黒衣の人物を天幕の張られた休息所へと連れて行った。

「・・・・陛下、如何なさるおつもりですか? このまま黒衣の人物として勝者の権利を頂戴なさいますか? まさか自分の休みの為に王宮管轄区域の離宮温泉旅行を設けられたのではないでしょうね。 側近の李順殿に怒られましょうぞ!」
「李順がそれを賞品として申し出たのだから、良いではないか。 それに良い動きをする武官が多くて私も満足だ。 これからも励むよう伝えておけ」

深い溜息を吐く菰将軍に、楽しげな笑みを浮かべる陛下。 
そこへ天幕をがばりと開けて李順が飛んで来た。

「・・・やっぱり陛下でしたね~~~っ!」
 
眼鏡を白く輝かせ、息も荒く天幕に飛び込んで来た李順は鬼神の如く陛下を睨み付ける。
李順に睨み付けられた陛下は肩を竦め、 「御前試合だから、参加しただけだ。」 と平然と答えた。 

「陛下、もしや最初から参加する気でしたか? 練習に参加するとは伺っていましたが試合にまでとは。 これは御前試合ですよ? 陛下が参加して如何するんですか!? 勿論褒美はなしですっ! 先ほど陛下と試合なさった孔双殿にお譲りして下さいっ!!」
「(ええー。) ・・・・それはないだろう、李順。 優勝者への妃からの口付けと温泉旅行、これは勝者への褒美だぞ。 いつも政務で忙しい私を労わろうという気は無いのか?」

ギラリと李順の眼鏡が光る。 

「はっきり申し上げまして、全くありませんね!  それに陛下には仕事がぎっちり、みっちりとお待ちしております! 其方をどうぞお楽しみにして下さい」
「あー、・・・李順殿、それは余りにも陛下が可哀想というか・・・・」

菰将軍が戸惑いながら陛下の援護に回るも、李順に陛下と同じように睨み付けられてしまう。 
確かに自分で貰うために褒美を考え、優勝までしてしまった陛下に憤る側近の気持ちも解からないでもない。 しかし、やはり陛下は強いのだと再認識した将軍は遣り込められる陛下が少しだけ憐れにもなってしまった。

「優勝は優勝で宜しいです。 ・・・・おまけに、口付けですって? その褒美に関しては お妃様にそれが通用するとは思えませんがね」
(通用して溜まるものか!!)

それが一番難しい事なのだが、夕鈴ははっきりと約束してくれた。 (浩大に) 
大観衆の前での褒美をどうするのかな? 
本当に 『癪』 を起こして後宮に閉じ篭るかな? 
まあ、夕鈴なら逃げるだろうな・・・・。
今頃はもう後宮へ逃げて閉じ篭って掛け布の下で震えているだろうか? 

「・・・・困った兎だな。 しかし、それを是と言わせるのも楽しいか。」

(いやいや、一番困った奴は陛下だろう?) 

心の中で李順と菰将軍は瞑目しながらそう思った。









試合会場に菰将軍が現れると会場の声援が待っていたとばかりに激しくどよめいた。 
続いて黒衣の人物が現れ、菰将軍の横に立つ。 
会場の歓声は地面を揺るがす勢いで黒衣の人物を褒め称えた。
 
長箱を持った李順に伴われ、妃が目録を恭しく手にして会場に現れると皆、褒美の内容に興味津々といった様子で身を乗り出して試合会場中央へと注目した。

「・・・勝者、前へ・・・・」

やや活気の無い声で菰将軍が黒衣の人物を 会場となった試合場の中央へ誘った。 黒衣の人物が中央に菰将軍と立つと、観客から惜しみない拍手が贈られた。 李順が眉間に皺を寄せたまま 目録を持った妃と共に中央へ足を進ませる。
 

・・・全く、夕鈴殿の性格を知っていながら・・・・。 
この先如何するつもりなのでしょうかね、陛下は。


ブツブツ言う李順の呟きは歓声に掻き消え夕鈴には届かない。
 
夕鈴は周囲をそっと伺い、陛下が何処にも居ないことに訝しんでいた。 
優勝者が決まって興味が失せて執務室にでも行ってしまったのだろうか。 それとも何処からか会場を見ているのだろうか。 一応 『狼陛下唯一の妃』 が他の男性に近寄るのだから、過剰なラブラブ演技で寄り添ってくるのだと思い、身構えて居ただけに気が抜ける。 

おまけに 『優勝者には口づけ』 だ。

浩大と陛下の三人で話していたことだけど、先ほど李順さんに 「妃からの口付けとは如何謂う事でしょうか?」 と睨まれてしまった。 陛下はいつの間に李順さんに その話をしたのだろうか。
そして陛下がそれを 『是』 としているのだと知り、夕鈴はがっかりしている自分を知った。
やはり自分はただのバイトで、陛下はそんな風に自分を扱っているのだと解かり、胸が痛む。

何処からか見ているのかも知れない陛下を思い、胸を痛めながら夕鈴は瞳を伏せて優勝者の前に進んだ。 
菰将軍が妃の持つ目録を観客に見えるように高々と掲げた。

「優勝者には特別俸給と、王宮管轄の離宮にて2泊3日の温泉旅行を呈上。 尚、滞在費用は全て王宮持ち!」

過去の御前試合では陛下直々の褒美の言葉と特別俸給(約半月分)だったのだが、今回は温泉旅行付きと聞き、観客は更なる歓声を上げる。 会場に整然と並ぶ武官からはそれを知り、溜息や悔しそうな声が上がった。 
そんな中、菰将軍が決勝戦で敗れた孔双を試合会場へと呼び寄せる。







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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

長編 | 00:06:06 | トラックバック(0) | コメント(2)
コメント
続きが読みたいです~(^人^)
毎日楽しみにしてるんです!
この後の夕鈴の反応が……期待ですっ(笑)
2012-09-15 土 06:41:50 | URL | 希望 [編集]
Re: タイトルなし
ありがとう御座います。久し振りの方淵と水月ですので、私自身もテンションが上がっております。思案しながら楽しく妄想してます!
2012-09-15 土 08:58:03 | URL | あお [編集]
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