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甘やかな吐息
「もしもシリーズ」 甘やかな距離の続きです。 
いや~、当初は underに移行しようかと思ったのですが、書いている内に段々と陛下が変わっていって。 あれれ?? 如何しましょう(爆) ちょっとだけエッチかな?




では、どうぞ。
















いつまでも慣れないのは如何かと思う。 
しかし閨で黎翔の手が触れたり、口付けされると動悸はするし、視線は彷徨うし、挙動不審になってしまうのはどうしようもないと夕鈴は思う。 好きだけど、好きだからどうしようも無いほど恥ずかしいのだと直接伝えたこともある。

「そんなに好きでいて貰えて嬉しい。 僕も大好きだよ」
「・・・・恥ずかしいって気持ち解かって貰えますか?」
「うん、そんな風に思う夕鈴も好きだよ」

小犬陛下がそう言って嬉しそうに抱き上げるから、夕鈴も微笑んで胸に顔を擦り寄せる。 
背と腰に回る腕に身体を預け、互いの気持ちが通じ合うのはいいなぁと嬉しく思っていると、背に回っていた手が怪しい動きを始め、腰に回る手があっという間に帯を外す。
いつものことながら素早い動きに気持ちが追い着かず目を瞠る夕鈴は、息が止まりそうなほどの濃厚な口付けに言葉を奪われる。 愛しい夫の舌が口の中を蠢き擦り合わされる感触に思考は霞み、何も考えることが出来なくなり、全身から力が抜けて・・・・・・・・・・・・・・。
恥ずかしいという気持ちを解かると言ってくれた相手に、羞恥に塗れた言葉を吐かれ、時に言わされ、翻弄されてしまう。  嫌だって言ったのに! 恥ずかしいって言ったのに!!

それが普段の寝所での二人。 黎翔の為すがまま、翻弄され、甘く落ちていくばかり。






今の夕鈴は酷い風邪で長く臥せっていたため、体力が著しく落ちている。 
口付けだけで息が切れたし、久し振りの抱擁で・・・・・ 死ぬかと思った。
だから大人しくしていて下さいね!と、本当に黙って寝るだけですからね!と、何度も何度もお願いをしてから寝所に黎翔を通した。 居室から寝所までの距離を何故か抱えあげられて赤面しながら、繰り返し繰り返しお願いしていると拗ねた黎翔が口を尖らせる。

「・・・・・僕、そんなに信用ないかな?」
「李順さんが駄目だというのに、陛下は何度下町に行きました?」
「だって夕鈴が下町に行くから・・・・・。」
「だってじゃありません。 本当に寝るだけですからね? 明日は謁見があるし、礼状を作らなきゃならないし。  ・・・・動けないなんて本当に困るんです!」

片手で器用に私を抱きながら掛け布を捲り上げる。 背に回った手に安心して身体を預けていると、そっと寝台に寝かせられる。 しかし伝えた言葉を無視するように覆い被さって来た黎翔は、顔を近付けて私の頬をぱくっと齧り付き、私が睨みあげると今度は鼻に、頬に、目尻に優しい口付けが降り注ぐ。 このままでは流されてしまう!と、蕩けてしまう前に慌てて阻止する。

「それ以上は駄目ですって! 本当に・・・ やぁ!」

顔を隠していた手を掴まれたと思ったら指が喰まれた。 温かい舌に嬲られ慌てて手を引くと黎翔ごと近寄って来て、驚いて目を瞠るとそのまま首筋に舌を這わされた。 

「・・・・っくぅ。 何で言うこと、聞いてくれない・・・・・の?」
「ん? 君を休ませる前に少しだけ味わうだけだよ。 ちゃんと休ませるから大丈夫」
「これ・・・ じゃ、休め・・・・ な・・・・ あ、あぁ」

鎖骨から首へ、首から耳元へじっくりと嬲るように舌を這わせると、夕鈴の身体がひくりと仰け反る。 肘で自分の身体を支えながら夕鈴の背に手を回し、首筋に掛かる髪を払いながら舌で味わい続ける。 頬を染めて身を捩る夕鈴を腕の中に囲い、久し振りに見る表情に目を細める。
駄目だと言いながら眦に涙を浮かべ身を捩る君の肢体を更に煽りたくなる。

・・・・・分かっている。  
明日の謁見は正妃の大事な仕事であり、風邪で長く臥せっていた夕鈴は、急ぎその段取りに追われていた。 王宮行事である年末の謁見に際して正妃としての役割を、李順や担当大臣に緊張しながら習っているのを自分も重々知っている。 夕鈴が正妃たるべく日々切磋琢磨していることも、夜になると疲労困憊で寝台に辿り着く前に倒れるように爆睡してしまう事があるのも知っている。

それでも半月以上我慢していたのだから少しくらい触れるのは、触れたいと思うのは仕方がないだろう。 君の肌に、声に、姿態にもう少しだけでいいから溺れさせて欲しい。 


「お願・・・・ 手を、動かさない・・・で。 ・・・やぁ ・・・んんっ」

絶対に翻弄されるだろうから一緒に寝ようと言われた時、即答で断わった。 明日の謁見は大事な王宮行事だと李順さんに聞いていたし、その為の勉強をしてきた。 
だけど長く離れていた分、黎翔の熱を求める気持ちもあった。 一緒に寝ようと言われた時、恥ずかしいけど求められて嬉しいと思う気持ちが溢れそうだった。 
しかし急いでその気持ちを抑えて断わったが、・・・・・陛下は陛下だった。 

・・・・・分かっている。
その手の動きが、唇の動きが、自分をどれだけ愛しく思ってくれているのを。 そして抗いながら恥ずかしい程に鼓動が跳ねるのを抑えることが出来ないでいる。 
口では駄目だと言いながら、身体は正直に悦びを表している。 
だから此れ以上は困るのだ。 溺れそうになる。 いや、もう溺れているのかも知れない。 身体から力が抜けそうになった私は、縋るように黎翔の首に手を廻していた・・・・・・。



久し振りだからか、口付けだけで夕鈴は軽く達したようだ。 
舌を喰み、絡ませ、吸い上げ・・・、口腔内いっぱいを甘く蹂躙していると身体を戦慄かせたあと、くたりと弛緩してしまった。 瞼を閉じて胸を大きく上下させている夕鈴の頬は紅潮し、手を伸ばしてもっと翻弄したくなる。 互いの唾液で濡れた唇に目が奪われていると、蕩けた視線が自分を見つめていることに気付く。

「口付けだけでイッちゃったんだ。 可愛いな、我が妻は」
「・・・・も、 ・・・・嫌いです」

荒い息を吐きながら涙目の君が呟く。 ごめんねと苦笑しながら君を背後から抱き締め、髪に唇を押し付けながら首の下に片手を、お腹にもう片手を廻す。 
正面から抱き付いたら、また口付けしたくなるから自分なりの防衛策のつもり。 
君の顔を見ていたら我慢出来なくなるなと、包み込むように抱き締める。 
華奢な君の身体を包み込みながら君自身の香りに酔っていると、眠くなった夕鈴が僕に擦り寄って来た。 お腹に廻した手に少し力を入れてぴったりと身体を合わせると、小さな息が漏れるのが聞こえた。 その甘やかな吐息に、心臓が跳ねて手に力を入れそうになる。


暫らくすると規則正しい寝息が聞こえて来た。 それを残念に思う反面、やはり未だ疲労が残っているのかと反省する。 少し頭を上げると静かに深く眠る夕鈴の顔が見える。 
痩せた・・・・と思うと自然に手が伸びる。 
頭を撫で、頬を撫でていると夕鈴が眉間に皺を寄せて身体を震わせる。 急ぎ手を離すとモソモソと身体を動かし出した。 仰向けになった身体はちょっと足を伸ばした後、小さな吐息と共に寝返りを打った。 今度は黎翔の胸にすっぽりと納まるように擦り寄って。

「・・・・・このまま食べちゃいたいな。」

蛇の生殺しのようだと嘆息すると、息が掛かったのか胸にぐりぐりと顔を押し付けた後、夕鈴の手が黎翔の身体に伸びる。 きゅうっと抱き付かれ胸が押し当てられる。 
黎翔も手を廻し夕鈴の頭から背を撫で、そのまま腰を彷徨う。 ぴくりと反応があり、手を止めようとする。 ・・・・するのだが、考えに反して手は動き続ける。 
背と腰を彷徨い続ける片手と、首下に回った手が頭から耳を撫でる。 あえかな息を漏らした夕鈴が、その手の動きから逃げるように更に胸に擦り寄って来て、黎翔の足の間に夕鈴の足がするりと入り込む。 

・・・・・・もう、いっそ抱いてしまおうか。 
擦り寄ってくる兎を抱き締め、手の動きを艶かしいものへと変えていく。  
このまま寝かせてあげたい、休ませてあげたい。
だけど触れ合いたい。 ただ共に横たわるだけではなく、肌を触れ合って夕鈴を貪りたい凶暴なまでの欲望が頭を擡げるのを感じる。 相反する気持ちが鬩ぎあう中、正直な気持ちを代弁しているかのように手が背から腰を彷徨い続ける。

「・・・・んっ」

背から脇腹を移動する手に夕鈴が反応する。 耳を撫でる手を避けるように胸に擦り寄る夕鈴を見下ろすと、口を尖らせて子供がむずがっているように見える。 
起きたら、・・・いや起こしたら絶対に怒られるだろうなと思うと悪戯をしていた手が止まる。
寝所で怒り出したり、泣き出したら、それはやっぱり大変だろうなと苦笑して、モソモソと身体を動かす夕鈴から少し手を離して暫らく動かないで居ると、ぶるっと震えた後に目を覚ました。 
暗闇の中、動かずに目を瞠っている夕鈴。
寒いのかと、ゆっくりと手を夕鈴の背と頭に廻すと驚いて僕を見上げている。

「如何したの? ゆ、夢でも見たのかな?」
「あ・・・・ 良かった。 急に寒くなったから・・・ 居なくなったのかと思った。 目を開けても真っ暗で・・・・・。  でも居てくれた・・・・ 良かった・・・」
   
安堵の溜め息を吐き、夕鈴は静かに瞼を閉じて縋り付くように回した手に力を入れた。
全身で僕に縋りつく夕鈴に心の中で謝罪をする。 
常夜灯に仄かに浮かぶ君の閉じた瞼を見つめながら、心の中で謝罪をする。

君の努力を無駄にするところだったと、僕は深い溜め息を吐きながら抱き締める。 
君の頭に唇を押し付けても、もう欲望は頭を擡げない。 
愛しむように抱き締めたまま、君の寝息が漏れるのを耳にする。 

「居るからね、僕はずっと君の傍に居るから・・・・。 ゆっくり眠るんだよ」

ちょっとだけ残念だと正直な心が告げるが、今は静かに明日の夕鈴が頑張れるようにと願うだけ。 正妃として頑張る君の一番の理解者として。




FIN


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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

もしもシリーズ | 00:05:00 | トラックバック(0) | コメント(8)
コメント
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2012-12-08 土 00:38:18 | | [編集]
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2012-12-08 土 01:08:51 | | [編集]
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2012-12-08 土 16:39:59 | | [編集]
Re: タイトルなし
あははははー。 underにもつれ込むと自分も思ってました。 なのに陛下が「いい子」になっちゃって吃驚ですよ。 こんなお利巧さんな陛下は・・・・・如何しましょう(笑) yuri様、コメありがとう御座います。
2012-12-08 土 21:46:38 | URL | あお [編集]
Re: にやにや
よくぞ止めたと褒めて下さるとは思ってなかったですよ。(爆) 陛下偉い? 夕鈴好きな陛下が我慢するのは当たり前ですよ~、ほほほほほ(嘘臭い) 結構under希望の方が多くて、ちょっと思案中です。 ビスカス様、コメありがとう御座います。
2012-12-08 土 21:52:03 | URL | あお [編集]
Re: 夕鈴が…陛下が…
makimacura様、コメありがとう御座います。今回は我慢強い陛下をお届け。 だってunderじゃないから~!(笑) あっちの陛下は絶対に我慢なんかしないと思います。 夕鈴体力回復したら、怯えるかしら? 期待するでしょうか? わはははは。
2012-12-08 土 22:07:08 | URL | あお [編集]
はじめまして!
楽しく読ませていただきました(*´ω`*)
我慢できる陛下、素敵です(笑)
自分が同じことしたら、我慢できる気がしません!!
夕鈴可愛いですからね~

寒い日々か続きますので、体調に気をつけて、仕事と家事と小説更新、頑張ってください!
2012-12-09 日 20:10:19 | URL | ダブルS [編集]
Re: はじめまして!
ダブルS様、初めてのコメ、ありがとう御座います!! 我慢出来る陛下が素敵ですと!? ありがとう御座います。 そして、えええ!? いいんですか?(爆) 今回の話をお気に召して頂けて嬉しく思います。 本当にありがとう御座いました。
2012-12-09 日 22:29:37 | URL | あお [編集]
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