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St. Valentine's day 45
「もしもシリーズ」です。 甘い雰囲気の微エロです。
ご注意下さい。 仲良し夫婦設定なのでそこは多少大目に見てね。
バレンタインデー夜、陛下の暴走をお楽しみ下さい。(爆)




では、どうぞ。














少し赤みのあるそれは、透明な玉杯に注がれて夕鈴に渡された。
口に含むと、とろりと甘くて少しだけ酸味のある飲物と判る。 濃厚な果実の香りに思わず笑みが零れ、甘い液体は咽喉越しが良く、ふと、いつか飲んだことのある味だと思った。
もとより、何の疑いも無く素直に飲み込んでいた。 陛下から贈られた品ということもあり、毒見が済んでいると伝えられ、躊躇することなく口にする。 
二口、三口で、玉杯に入っていたものを綺麗に飲み干し、咥内に残る香りにまた笑みを浮かべ、唇に残る甘さを赤い舌先で小さく舐め取った。 
陛下からの突然の贈り物に、夕鈴は微笑んでお礼を伝える。 

「甘くて、とっても美味しいです」
「良かった。 果実がベースだから、君は絶対に喜ぶと思った」

目を細めて微笑む僕の思惑を、未だ君は知らない。 唇をなぞる舌先の動きにどんな視線を投げ掛けていたのか、君は知らずに注がれる杯を更に飲み干す。 ほんのり染まる頬に可愛さらしさが際立つ。 僕を見上げて嬉しそうに首を傾げると、柔らかな髪が流れた。

「本当なら私が陛下に贈り物をしなきゃなりませんのに。」
「いや、男性から贈る風習がある国もあると聞く。 いつも僕のために頑張っている君に少しでもお返し出来るなら、こんな嬉しいことはない。 気に入って貰えて嬉しいな」
「陛下もどうぞ。 ふふっ、本当に美味しくって・・・・」

微笑みながら君は傾き、僕の肩に頭を凭れ掛けた。 
甘い香りが鼻を擽り、誘われて僕も君の頭にそっと頬を寄せる。 二人きりの部屋の中、灯りが揺れもせず部屋を暖かく照らし、火鉢で小さく爆ぜた音がした。 
君の閉じかけた瞼がその音に瞬き、ゆるりと頭を起こす。

「やだ・・・・ 一瞬寝そうになってた? 今日新たに厚地の窓布に取り替えてくれたから、いつもより部屋が暖かいのかしら? 折角陛下が美味しいものを下さったのに」
「疲れているのかな? 今日は何をしていたの、夕鈴」

僕に顔を向けて話し始めた夕鈴の口調はいつもより幼く、呂律回りが怪しい。 それを不思議と思ったのか、僕に向けた視線が問い掛けるように変わった。 
君の話しに耳を傾けながら、その視線を嫣然とした笑みで受け止める。

「な・・・ んか、頭がほわんとする。 もしかして・・・・ まさかと思うのですが」
「ゆーりん、わかった? それは果実酒だよ。 それも媚薬入りだってさ」
「・・・・・・・・・・び?」
「媚薬入り。 老師が薬師と昔の書簡を調べ、実際に後宮で使われたという茶葉と薬を煎じていたから貰って来た。 全く、あの老人は勝手に何をしようとしていたのか。 まだ二人きりでいちゃいちゃする時間が欲しいというのが何故判らないのか・・・・。 まあ、そういうことでね。 でも僕には効かないし必要ないから、君にだけ」
「それは・・・・・・? あの、・・・・意味がわからな」

意味が解らないと言いながら、頬が熱く感じ出した。 頭の何処かで警鐘が鳴る。 
明日は正妃の休日だ。 もしかして、それが陛下に知られている? 
休日前に訪れる彼に翻弄されるばかりで酷く疲労し、折角の休日に何も出来なくなるからと、李順さんに知らせないようお願いをしていた筈だというのに。
大きく見開いた目を、陛下が目尻を紅く染めて柔らかくも妖艶な視線で見つめ返す。
甘い飲物に酒が入っているのだろうと咽喉越しで判ったが、まさか媚薬まで入れられていた?
そもそも媚薬なんて現実にあるの? そんなの・・・・ 嘘よ。

黎翔から目を離さずに頭をふるふると横に振ると、くらりと眩暈がした。 
これはお酒のせいだろう。 上気する頬も回らない口も、裡からせり上がるような高揚感もお酒のせい。 媚薬なんてある筈も無い。

「そんなもの・・・ あるはずない・・・・」
「後宮とは、唯一の王を誘い込む女の様々な思惑が蠢いていた巣窟。 夕鈴が考えられないような多種多様な手段を用いて、寵愛を手に入れようと画策してきた場所だ。 一般には知られないような、怪しげな品々も容易に取り揃えることが出来るんだよ」
「あるはず・・・・ない」
「夕鈴・・・・・ この間、頬を染めて僕を翻弄したお仕置きだよ」
「なん・・・・っ?」

お仕置きって何? それに媚薬だなんて、絶対に陛下は嘘を吐いていんだ。 
私がそれに過剰に反応して、痴態を晒すのをあの紅い瞳は待っているに決まってる。 
そんなこと絶対に、彼の思うようになんか・・・・・。

「んっ・・・・・ ぁあ・・・・?」
「どうやら半刻経過で効いてきたようだな。 では、夕鈴、そろそろ寝所に行こうか。 私への贈り物を大事に愛おしく、時間を掛けて食べさせて貰うとしよう。 だが、思わず急いてしまいそうなほど甘い香りがするな。 煽られているようだ」
「ど・・・して、狼陛下・・・・?」
「どちらも君は好きだろうが、狼の方が食べられているって感じがするかなと思って」

抱き上げられて息が止まりそうになった。 抱き上げられた瞬間、衣装が肌を擦れ、それだけで声が漏れそうなる。 それも何時もと異なる甘さの乗った声がっ! 
そんなことは無いと身体を強張らせると、寝台に下ろされた。 戦慄く背を優しく撫でる黎翔の手の動きにさえ声が漏れそうになり、私は慌てて口元を手で押える。

「素直になればいいのに、君は本当に頑固だよね」
「うそだ・・・もの。 陛下のいつもの、うそだもの・・・・」

近付いて来た黎翔の唇が頬を掠め、私の名前を紡ぎ耳元へ落ちていく。 名を紡ぐ低く掠れた声に、全身が蕩けるのではないかと思えるほど力が抜けて行き、夕鈴の戦慄く唇から吐息が漏れた。 耳朶を掠めるように苦笑が聞こえ、涙目で黎翔を睨み上げると妖艶な視線が貫く。

「異国の祝い事がこんなにも嬉しいなんて思わなかったよ。 きっとそれは君が居るからだろうな。 こんなに甘くて美味しそうな兎を贈られるとは・・・・ 嬉しいな」
「うそ・・・・ あ、熱い・・・・。 も・・・ 何でぇ・・・・・」
「夕鈴、全部残さず食べていいだろう。 甘い匂いで頭がくらみそうだ」
「そ、れは・・・・ さっき飲んだお酒のせ」
 
それ以上は反論出来なかった。 覆い被さって来た黎翔に柔らかく唇が塞がれ、そして褥へと倒れこむ。 酩酊した頭がぐらりと回り、首筋をなぞる冷たい手に背が粟立った。 
身体を苛むこの熱は媚薬とは違うと思いたいのに、唇は塞がれ熱が籠もり、何度も角度を変え繰り返され深まっていく口付けに意識は蕩け出し、漏れる息はいつしか吐息に変わっていく。
下唇を甘噛みされ、ゆっくりと離れていく口付けに強い疼きが生まれ、ぐっと唇を噛む。
黎翔を見上げると歪んだ笑顔を浮かべていて、その笑みに 「やっぱり騙していたのね!」 と文句を言おうとした時、下腹部から重苦しいほどの快感が競り上がってきた。

「あっ くぅ・・・・っ! やぁ・・・・ あ・・・?」

耳の裏を小さく吸われる。 その痛みに背が反り返り、同時に爆ぜるような快感が奔った。 
身の裡からあきらかに淫靡な情欲が生まれてくる。 熾き火のような情欲は黎翔の手が触れる箇所から激しい熱さへと変わり、蹂躙するように夕鈴を煽り出す。 
疼くような痺れが下腹部にわだかまり、背筋を這うように上がって来る。
喘ぐように息を吐く夕鈴の上から、先ほど口にした酒より甘い声が降り注ぐ。 
身を蕩けさせるその声は、愛しそうに戦慄く肌を撫で、意地悪な言葉で追い詰める。 

「私は君に嘘は言わない。 媚薬は本当だ。 諦めて身を委ねて食べられて・・・・・」
「・・・・・うそって・・・・ 言ってぇ・・・・!」 




From Your Valentine!


FIN

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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

もしもシリーズ | 00:02:14 | トラックバック(0) | コメント(10)
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2013-02-14 木 09:11:52 | | [編集]
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2013-02-14 木 09:21:12 | | [編集]
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2013-02-14 木 19:55:12 | | [編集]
Re: タイトルなし
ビスカス様、コメありがとう御座います。 陛下の大洪水の愛に爆笑です。 甘いというか、暴走の話しになりましたが、まあ、バレンタインデーなのでこれくらいは有りかなと(笑) 褒めた途端に暴走するのは夫婦なので、致し方がありません。 そうです、夕鈴が可愛すぎるから暴走するんです。本誌でも陛下暴走しないかな?
2013-02-14 木 20:17:06 | URL | あお [編集]
Re: チョコより甘い(///ω///)♪
ハッピーバレンタインデーですね、陛下にとっては。 夕鈴はどうでしょうか? ダブルS様、コメありがとう御座います。 疲れ果てた夕鈴の体調が心配です。 (って誰のせい?)
2013-02-14 木 20:18:22 | URL | あお [編集]
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2013-02-14 木 21:18:44 | | [編集]
Re: ホワイトデーが楽しみだぁ~!!
makimacura様、コメありがとう御座います。ある意味、今回の夕鈴も痛い目に遭ってしまったようです。 そうか、ホワイトデーね。 お返し・・・・ 大変ですね。 うん、大変だー♪ 妄想が走り出しそうで困りますわ~。 ほほほ。
2013-02-14 木 21:36:56 | URL | あお [編集]
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2013-02-14 木 23:24:47 | | [編集]
Re: タイトルなし
プラネタリ様、ありがとう御座います。 おかげさまで一周年。 あれと思うと早いものです。 最初の頃の心配が嘘のようです。 のんびり楽しく続けられたのも皆様のお陰です。 本当にありがとうございます。 引き続き見て頂けるように、のんびり更新して行きます。
2013-02-14 木 23:35:29 | URL | あお [編集]
Re: タイトルなし
ますたぬ様、コメありがとう御座います。 で、続きあった方がいいですかね~(にやり)
2013-02-15 金 20:57:22 | URL | あお [編集]
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