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突風  1
夜PC開いて驚いた。 「多事多難」 へのコメント数の多さと拍手の多さに頤が外れるほどに。
おまけのおまけ希望、オリキャラセット話希望、桐に惚れた、杜博をもっと・・・・。 
お莫迦な妄想人間を悶え死にさせる気ですか? オリキャラ褒められると、死ぬほど恥ずかしく、それ以上に超嬉しいです。 で、急いで書いちゃいましたー。 いきなりなので短いですが、お付き合い頂けたら嬉しいです。 まともな(?)話は、こちらが終わったら改めてお付き合い下さいませ。 オリキャラ祭り。

では、どうぞ
















宦官より 「陛下側近である李順様が、お妃様をお呼びで御座います」 そう言われた時、私は庭園でのんびりと侍女さんたちと花を摘んでいた。 宦官からの言葉を耳に、手にしていた花は全て地に落ち、妃衣装の下では一気に鳥肌が浮かぶ。
怪訝な顔をして妃を見る侍女と宦官に急ぎ笑みを浮かべたが、きっと強張っていただろう。


李順に呼び出された夕鈴は、陛下不在の執務室にそろりと足を踏み入れ、眼鏡を白く輝かせ表情が窺い知れない側近の口元の歪みを目にして背筋に震えが走った。 
呼び出される理由が思い当たらず、知らず何か失態を犯してしまったのだろうかと怯え続ける。 ここ最近の自分のバイト態度を思い浮かべ、目には涙を浮かべて。

「あの、お呼びと窺いましたが・・・・・・・・・・・」
「ええ、陛下不在の折、貴女にお願いの儀がありましてお呼び立て致しました。 バイト妃として短時間で結構です。 貴賓が是非、お妃に直接お渡ししたい品があると足を運ばれましたので急遽場を設けております。 私も同席致しますが、いいですか? 妃らしく演技が出来ているか、しっかりと確認させて頂きますので、そのおつもりで」

薄く笑みを作った夕鈴の口元からは今にも魂が抜け出そうだった。 
それでも反射的にガクガクと震えながら頭を揺らしたようで、李順が眼鏡を持ち上げ頷いた後、 「被布くらいは少し上等の物を用意させましょう」 と廊下で待つ侍女に用意をさせ、その間に素晴らしい手際の良さで化粧まで施される。

一体、貴賓とは誰なのだろう。 直接渡したいって何を? 

献上品ならいつも陛下側近である李順さんか担当の大臣、官吏が受け取る役を任されているはずなのに。 そうは思っても、化粧をしながら鬼気迫る勢いで 「妃としての品格」 について語り続ける李順の言を途中で止めることは出来ない。 
何度も頷きながら疑問が湧くその隙間へ 「品格」 を叩き込むことに必死になっていた。
 

李順さんと共に足を進めた小謁見の間近くには侍官姿の桐さんが居て、驚かされた。 拱手した彼は私の背後に就きながら 「毅然とした態度で」 と李順さんと似たようなことを言ってくる。
 
浩大は陛下と共に視察に着いて行っているので、その間の妃警護には桐さんが配されていた。 
いつもは隠密として影から警護をしてくれる彼が侍官姿で就くことにも疑問が湧く。
だけど、その疑問を問うことも出来ず、厳しい上司と辛辣な護衛にどんな風にやり込められるのか、前門の虎、後門の狼に挟まれた夕鈴は蒼褪めるしか出来ない。 普段の妃演技はきちんと出来ていると思うが、厳しい監督官二人に挟まれた状態では生きた心地がしない。 それでも貴賓の前ではプロ妃を演技しなければならないのは判っている。 
覚悟を決めた夕鈴は小さく息を吐くと、背を正して笑みを浮かべた。

だが、小謁見の間に笑顔で数歩足を進めた途端、直ぐに踵を返して逃げ出したくなった。

強張りそうな笑みを浮かべ思わず李順さんに 「何故? 何で?」 と問い掛けた。 
李順さんに 「全ては国益のためです」 と、それ以上聞かずにいなさいの雰囲気を醸し出され、夕鈴は逃げ場もなく妃演技で鍛えた笑顔を浮かべるしかない。 

「ゆ・・・ お妃様、久し振りで御座います。 拝顔の栄に浴することが出来、大変嬉しく思います。 お妃様に於かれましては、お元気で御座いましょうか」
「え、ええ・・・。 琉鴇皇子様・・・・・」

垂れた目尻を紅潮させて拱手しているのは、峯山国第三皇子 琉鴇様。 
峯山国国交使節団長でもある彼が、下っ端妃に直接渡したい品って?
それに、久し振りではないですよね。 ・・・・・第一、今日は陛下がいませんよ?
妃に直接渡したいって、イヤガラセの延長だけではなく、止めを刺しに来たのでしょうか。
更に、皇子の背後に膝をつき拱手して頭を垂れる人物は、どう見ても杜博だ。

余りの光景に思わずふら付きそうになったが、隣には硬い表情を浮かべる鬼教官の李順さん。 
唾を飲み込んで気を取り直した夕鈴は、儀礼的な挨拶を済ませて琉鴇皇子へ着座を勧めた。 
卓越しにいつもの柔和な笑みを浮かべ続ける皇子は、早速懐から書簡を取り出し、李順に差し出して説明を始める。

「前回、鉄鉱の採掘状況により輸出量を決めるとのことでしたが、今期分の採掘量が決まりましたので白陽国へ一番にお知らせしようと急ぎ足を運びました。 どうぞ宰相様とお話しされた上、契約内容を御確認下さい。 問題がないようでしたら、一旦峯山国へ持ち帰り、改めて契約書類の作成を始めさせて頂きます」
「それはわざわざ御足労様で御座います。 使節団長自らお届け下さるとは感謝申し上げます。 生憎と陛下が視察に出ておりますので、ご挨拶が出来ず申し訳御座いません」
「突然伺った非礼は当方にあります。 まずはよく御検討下さい。 詳細、見落としなきよう」
「では・・・・・」

ほくほくした顔で書簡を持ち、チラリと目配せをするバイト上司に対し、夕鈴は余裕を持って頷く妃を演じた。 背後で小さな・・・・ 鼻で哂った音が聞こえたが、もちろんそれは無視する。

「お妃様、宰相と確認して参りますので皇子の御相手をお任せして宜しいでしょうか」

ちゃんと妃らしく対応出来ますよね? 妃教育を指導した私の顔に泥を塗るようなことは為さいません様に! といった雰囲気を醸し出し、侍女にお茶の用意をするよう告げて、李順が扉からゆっくりと出て行った。 侍女がお茶の用意を済ませると、琉鴇皇子が嫣然とした笑みを浮かべて夕鈴にお願いを伝えてくる。

「申し訳御座いませんが、侍女を下がらせて頂けませんか。 内密のお話しが御座います」
「・・・・・判りました。 貴女達、退室して下さいませ」



部屋の中に三人だけになると、桐さんが足音を立てずに夕鈴の背後へと回り、膝をつき拱手をしていた杜博が静かに移動した。 余分な茶器が用意されていたので夕鈴は二人のお茶を淹れ、そして皇子を真っ直ぐに見つめて小首を傾げる。 一体何の話だろうか。

「ああ、夕鈴様はやっぱり可愛らしい。 そのしぐさを私の目に焼き付けたいものです」
「私の名を口にすると陛下が・・・・。 それより皇子、内密の話って何でしょうか?」

陛下がいないタイミングで白陽国に足を運ばれるなんて悲劇だわ・・・・・ と、心から同情しつつ皇子を見つめていると、途端に真面目な顔になった琉鴇が手を伸ばして来た。 
卓上の茶杯を飛び越えて夕鈴の手に触れる寸前、その間に小刀が卓に突き刺さり、みんなの視線がそこへ集まる。 静まり返った室内で、一番に口を開いたのは夕鈴だった。

「・・・・・っ! きっ、桐さんっ! た、卓に傷が!」
「夕鈴ちゃん、卓の傷の心配が先? それより俺の主に危害が及びそうだったんだけど・・・・。 まあ、無事で何より」
「そ、それに杜博が何でまた一緒なの? 桐さん、皇子は皇子様なんですよ!! 危ないことは止めて下さい! 皇子も危ないですから意味もなく手を出さないで下さい!」

思わず涙目で立ち上がりそれぞれを睨み付けると、きょとんとした顔で皇子が夕鈴を見上げてくる。 桐が小刀を卓から抜き取るのを唇を戦慄かせて見つめる夕鈴へ、皇子が問い掛けた。

「私の護衛の者とお知り合いですか?」
「・・・え? ・・・・・あ・・・・・・」

杜博がぽろりと 『夕鈴ちゃん』 と言い、夕鈴は 『杜博』 と叫び、更に叱り付けてしまったと思い出した夕鈴は一気に蒼白になり、どうしたらいいのか頭の中が真っ白になってしまった。 
すると杜博が飄然とした態度で皇子へ説明を始める。

「この間の訪問の際、皇子が御気を失われている間に自己紹介させて頂きました。 とても御優しいお妃様で、くだけた話し方で接して下さるよう俺からお願いしたんですよ」
「・・・・しかし、お前が夕鈴ちゃんでは私が面白くない。 二度は無いと思え」
「御意で御座います。 お妃様、申し訳御座いませんでした」

夕鈴は口も聞けない状態でふるふると首を横に振った。 
杜博が機転を利かせた説明をし、それを皇子は納得してくれたようだが、全身が小刻みに震え続け息をするのも辛いくらいだ。 桐が椅子へ腰掛けるよう夕鈴を誘導するが、自分の失態にどうしていいのか頭は動かないまま震え続けた。

「・・・・夕鈴様、随分と驚かれたようで御座いますね。 お手を取って御慰めさせて頂いて宜しいでしょうか。 出来ましたら、その震える御身体を抱き締めて差し上げたくも思うのですが」
「い、いえ。 だ、いじょうぶ、です」

立ち上がろうとする皇子を制したのは杜博だ。 困った顔で皇子の肩を押さえ 「また小刀が飛んで来ますので」 と伝えて、小さく哂った。 不承不承といった表情で、それでもこれ以上妃が怯えては可哀想と思ってくれたらしく、皇子は腰を上げることはなかった。

「陛下側近がお戻りになる前に、内密の話をさせて頂いて宜しいでしょうか」
「はい・・・・。 大丈夫です」

だけど、さっきの杜博の説明で本当に皇子は納得してくれたのだろうか。 
陛下と懇意になりたいはずの皇子にとって、私という存在は邪魔なはず。 もしかして今の私の失態は 『粗忽な下っ端妃』 として報告され、李順さんから叱責されるかも知れない。 
そうなったら今度こそ絶対にクビ確定だ。

考えれば考えるほど悪い方向へ考えてしまうが、それでも最後までしっかり妃演技をしようと覚悟を決める。 夕鈴は袖を持ち上げ鼻を啜ると背を正し、涙を堪えて琉鴇皇子をしっかりと見つめた。 震えそうな唇をきゅっと結び、出来るだけ笑みを浮かべたつもりだが、きっと顔は強張って酷いものだろう。

それなのに私を見つめてくる皇子の顔は何故か徐々に紅潮し始め、視線は宙を彷徨い、そして卓上の茶杯へと落とされる。 一体どんな内密の話だろうかと、何がしたいのだろうかと夕鈴が目を瞬かせると、小さく溜め息を吐いたあと、皇子は視線を落としながら口を開いた。






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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

長編 | 01:40:01 | トラックバック(0) | コメント(18)
コメント
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2013-05-16 木 02:01:40 | | [編集]
皇子…本当に懲りないお人だきっと、わざと陛下が視察でいない時を狙って来たに違いない・ここまでくると表彰ものですね・なのに憎みきれないのは、やっぱりこの性格のせいなんでしょう…馬鹿な子ほど可愛い(^-^;子って年ではないですけどね

さてさて内密な話とは…これもまたしょうもない話のような気がしますが、どんな話をしてくるのかニヤニヤしながら待つとしましょう(。-∀-)
2013-05-16 木 06:11:41 | URL | ともぞう [編集]
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2013-05-16 木 08:24:24 | | [編集]
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2013-05-16 木 10:02:39 | | [編集]
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2013-05-16 木 10:37:44 | | [編集]
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2013-05-16 木 10:40:55 | | [編集]
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2013-05-16 木 10:58:59 | | [編集]
Re: タイトルなし
aki様、コメントありがとう御座います。パラダイスですか。陛下出てませんが大丈夫ですか。あとでちゃんと出しますが、喜んで頂けたようでうれしーーーーーです。ありがとう御座います。 本当に!
2013-05-16 木 19:21:16 | URL | あお [編集]
Re: タイトルなし
ともぞう様、コメントありがとう御座います。懲りない人ですが、憎めないんです、いや、好きなんです、この皇子。性懲りもなく出してしましたー。表彰されて嬉しいです(してない?)馬鹿な子ほど・・・には、ニヤリとして自分の息子を見てしまいました。しかし、うちのはただの馬鹿でしたが。
2013-05-16 木 19:23:32 | URL | あお [編集]
Re: タイトルなし
ちゃこ様、コメントありがとう御座います。初めまして。四日間、読み続けて頂けたとあり、感無量で御座います。ありがとう御座います。まあ、内容がないよーのものもありますが、オリジナルキャラも好いて下さって本当にうれしいです。引き続き宜しくお願いします。
2013-05-16 木 19:26:27 | URL | あお [編集]
Re: タイトルなし
お名前なし様、コメントありがとう御座います。連続で妄想が止まりませんでした。皆様からのコメントに興奮していたのかも知れません。(爆) 一位が桐さんですとぉー? ありがとう御座います。本当に涙が出ちゃうわ。うるる。浩大看病編は、自分でもすごく楽しく書けました。桐さんの看病・・・・・ 怖いですね。血を見るのではないでしょうか(笑)
2013-05-16 木 19:29:25 | URL | あお [編集]
Re: タイトルなし
ビスカス様、コメントありがとう御座います。飾り付けた・・・・で合っております。読み直して頂き、ありがとう御座います。どんな話だっけと自分で読み直して、誤字の多さに真っ青になり慌てて直しました。ひえええ~!皇子の名前の間違いが多々あり、自分でびっくり。 あと、ビスカス様はやっぱり褒め上手。 今時の先生に教えてあげて下さい。褒めて教育してくれって。 ちなみに家の息子は褒めたら天狗になって大変でした。子育てって本当に難しいです。
2013-05-16 木 19:33:03 | URL | あお [編集]
Re: タイトルなし
りんこ様、コメントありがとう御座います。初めまして。コメントにありましたように、一国の妃が後宮から出ること自体、まずありえないですね。ましてや他国の皇子や男性に会うなどあってはならないように、幾つもの厳重な門がおかれ、奥の宮を宛がわれています。 いくら妄想作品とはいえ、少しやり過ぎた感があることは確かです。 杜博が短期間で皇子の警護に・・・・ というのも話的に無理やりです。無茶をしてしまいました。おまけ書きたさに、つい。 これからの話しには「無茶ぶり」を突っ込まないように気を付けようと思います。 夕鈴もて過ぎは、下町の悪女ということでご勘弁下さい(笑) また足を運んで頂けると嬉しいです。
2013-05-16 木 19:39:27 | URL | あお [編集]
Re: タイトルなし
ななすけ様、コメントありがとう御座います。思わずの歓声、ありがとう御座いますー! 李順さんって最初から余りぶれない人ですよね。 陛下を叱責するし、仕事には厳しいし、バイトにも厳しいし。氾家からの刺客を怪しみながら、献上品はがっつり、しっかりと頂く。そんな割り切った李順さんが大好きです。絶対にS様ですよね。私も同じく化粧スキルはDVD販売を希望します。 皇子の気絶がないとお嘆き・・・爆笑しました。ありがとうですー!
2013-05-16 木 19:44:58 | URL | あお [編集]
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2013-05-16 木 20:03:00 | | [編集]
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2013-05-16 木 20:10:47 | | [編集]
Re: タイトルなし
カノン様、コメントありがとう御座います。琉鴇好きも結構出てきて、嬉しい限りです。陛下不在の折、何かあると、後で攻められるのは決まってますよね。そして兎キック。この兎キックが好きなんです。李順さんの頭は至って簡単です。陛下に仕事させること、国益を増すこと・・・・、です(きっぱり) 彼の幸せって、いつ来るんでしょうかね。
2013-05-17 金 00:06:31 | URL | あお [編集]
Re: プラマイ、ゼロ?
ダブルS様、コメントありがとう御座います。 忘れてました。卓の傷。まあ、どうしましょう。知らない振りで通るかしら?(笑)ダブルS様に乗っかって、プラマイ0にしましょうか。うん、そういうことにしましょう!! 決定です。 ふー・・・・・。
2013-05-17 金 00:08:16 | URL | あお [編集]
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